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2024.09.27 犬と猫の下痢、嘔吐について|下痢や嘔吐が止まらない!どうしたらいい?

愛犬や愛猫が下痢や嘔吐をすると、飼い主様としては非常に心配ですよね。元気いっぱいだったのに突然ぐったりしてしまったり、食欲がなくなったりすると、「一体どうしたんだろう」と不安になるものです。

実は、下痢や嘔吐はさまざまな原因で引き起こされるため、早めに対処することが大切です。

今回は、犬や猫によく見られる下痢と嘔吐の原因や症状について、詳しく解説します。

■目次
1.下痢の原因・症状
2.嘔吐の原因・症状
3.下痢と嘔吐が両方見られる原因
4.まとめ

 

下痢の原因・症状

犬や猫の下痢には急性と慢性の二つのタイプがあり、それぞれ原因や症状が異なります。

 

<急性の下痢>

急性の下痢は突然発症し、比較的短期間で収まることが多いですが、その原因は多岐にわたります。

 

食事の変化や食べ過ぎ

急な食事の変更一度に大量の食べ物を摂取すると消化器系が驚き、下痢を引き起こすことがあります。症状としては、水っぽい便や頻繁な便通が見られます。

 

感染症

ウイルスや細菌、寄生虫などの感染症が急性の下痢を引き起こすことがあります。感染症の場合、下痢に加えて嘔吐、発熱、元気の喪失などが見られることがあります。

 

中毒

有害な物質や、薬品の他にも、一部の食品(チョコレート、ブドウ、玉ねぎなど)や植物(百合、ポインセチアなど)は犬や猫にとって毒性を持ちます。毒物を摂取すると、嘔吐や震え、意識の変化などが伴うことがあります。

 

膵炎

高脂肪食の摂取や肥満、遺伝的要因が膵炎を引き起こすことがあります。

症状としては、激しい腹痛、嘔吐、そして食欲不振が見られます。特に高脂肪食を摂った後にこれらの症状が現れる場合は、膵炎の可能性があります。

 

副腎皮質機能低下症(アジソン病)

副腎皮質機能低下症は、自己免疫疾患や遺伝的要因が原因で発症します。

この病気では、食欲不振、元気消失、嘔吐といった症状が見られます。特にストレスがかかったときに症状が悪化することがあるので、注意が必要です。

 

肝疾患

感染症や毒物摂取、代謝異常などが肝疾患を引き起こすことがあります。肝疾患の場合、黄疸(肌や目の白い部分が黄色くなる)、食欲不振、嘔吐といった症状が現れることが特徴です。

 

胆のう疾患

胆石や胆のう炎、胆管閉塞などが原因となり、腹痛、嘔吐、黄疸、食欲不振などの症状が現れます。特に食事後に腹痛や嘔吐が頻繁に見られる場合は、胆のう疾患の可能性があります。

 

急性腎不全

慢性腎不全は特に高齢の猫でよく見られる病気ですが、急性腎不全は毒物摂取など急性の原因で起こることがあります。頻尿、血尿、食欲不振、脱水といった症状が見られ、特に尿の異常や飲水量の変化に注意が必要です。

 

糖尿病

インスリン分泌不足、肥満、遺伝的要因が原因で、頻尿、多飲、多食、体重減少といった症状が見られます。これらの症状が続く場合は、糖尿病の可能性があります。

 

<慢性の下痢>

慢性の下痢は長期間続くもので、根本的な治療が必要な場合が多いです。

 

慢性腸炎

慢性的な炎症が腸管に生じると、持続的な下痢が発生します。症状としては、軟便や血便、体重減少が見られます。

 

代謝疾患

糖尿病や甲状腺機能亢進症などの代謝疾患が、慢性的な下痢を引き起こすことがあります。これらの病気は全身の健康状態に影響を与えるため、注意が必要です。

 

膵外分泌不全

膵臓の消化酵素が不足することで、体重減少、脂肪便、食欲不振といった症状が見られます。特に体重が減り続ける場合は、膵外分泌不全の可能性があります。

 

腸管絨毛萎縮症

食物アレルギーや自己免疫疾患が原因で発症し、栄養吸収不良、体重減少、食欲不振が症状として現れます。食事を変えても症状が改善しない場合は、この病気の可能性があります。

 

甲状腺機能亢進症(猫)

加齢や食事内容、飼育環境が原因で猫に見られることが多いです。食欲亢進、体重減少、頻脈、嘔吐といった症状が現れます。

 

嘔吐の原因・症状

犬や猫の嘔吐も、急性と慢性の二つのタイプに分かれ、それぞれ原因や症状が異なります。

 

<急性の嘔吐>

急性の嘔吐は突然発症し、短期間で収まることが多いですが、その原因はさまざまです。

 

異物腸閉塞

食べ物やおもちゃなどの異物を誤って飲み込むと、腸が閉塞し嘔吐を引き起こします。症状としては、激しい腹痛、食欲不振、便秘が見られます。特に若い犬や猫に多く見られるため、注意が必要です。

 

感染症

ウイルスや細菌、寄生虫による感染症が嘔吐を引き起こします。下痢や発熱、元気の喪失が伴うことがあります。

 

中毒

毒物を摂取すると、中毒を引き起こし嘔吐が発生します。中毒の場合、下痢や痙攣、呼吸困難も見られることがあり、非常に危険です。

 

前庭疾患

内耳や脳幹の異常が原因で前庭疾患を引き起こし、嘔吐を伴うことがあります。平衡感覚の異常、眼振、斜頸(首が斜めに傾くこと)といった症状が現れます。特に頭を傾けたり、ふらついたりする場合は、すぐに動物病院を受診してください。

 

腹膜炎

腹部感染症や外傷が原因で腹膜炎を引き起こし、嘔吐が発生します。腹部膨満、発熱、腹痛、食欲不振などが症状として見られます。腹膜炎は重篤な状態になることが多いため、早急な治療が必要です。

 

子宮蓄膿症

子宮内に膿が溜まることで嘔吐を引き起こす子宮蓄膿症は、ホルモン異常が原因です。食欲不振、腹部膨満、多飲多尿、陰部からの排膿が見られます。この病気は特に未避妊の雌猫や雌犬に多く見られます。

 

<慢性の嘔吐>

慢性の嘔吐は長期間続くもので、継続的な治療が必要な場合が多いです。

 

腎臓病

慢性腎臓病や加齢が原因で腎不全を引き起こし、嘔吐が発生します。多飲多尿、食欲不振、体重減少が症状として現れ、特に高齢の犬や猫に多く見られます。

 

食物アレルギー

食物アレルゲンに対する過敏反応が原因で嘔吐が発生します。下痢や皮膚のかゆみが伴うことが多く、特定の食物を避けることで症状が緩和されることがあります。

 

慢性肝疾患

肝臓の機能が低下することで、持続的な嘔吐が発生します。黄疸や食欲不振、体重減少が見られることがあります

 

下痢と嘔吐が両方見られる原因

下痢と嘔吐が同時に見られる場合、複数の原因が考えられます。膵炎、肝疾患、胆のう疾患、副腎皮質機能低下症、子宮蓄膿症などが原因として挙げられますが、感染症や中毒、食事の急激な変更も下痢と嘔吐を同時に引き起こす可能性があります。

これらの病気は早期診断と治療が重要ですので、下痢と嘔吐が同時に見られる場合は、すぐに動物病院を受診してください。

 

まとめ

犬や猫の下痢や嘔吐は、その原因が多岐にわたり、軽度のものから命に関わるものまでさまざまです。特に以下の症状が見られる場合は、すぐに動物病院を受診してください。

・嘔吐や下痢が1日に何度も続く、または数日間続く

・便に血が混じっている、または黒い便が出る

・無気力にぐったりしている、食欲がない

・お腹が異常に膨らんでいる、または痛がる

・脱水症状(鼻が乾燥している、皮膚を引っ張ると戻りが遅いなど)

愛犬や愛猫が下痢や嘔吐をする場合、早めに対応することが大切です。下痢や嘔吐が続くと、脱水症状や体力の低下を引き起こし、さらに深刻な状態になることがあります。

また、普段から愛犬や愛猫の健康状態をよく観察し、変化に気を配ることが重要です。定期的な健康チェックや適切な食事管理、ストレスの少ない環境を整えることで、病気の予防にもつながります。

 

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