2024.08.07 犬の避妊・去勢の重要性と目的について
犬をお迎えしたら避妊・去勢手術を受けるかどうかを必ず検討されると思います。しかし、避妊・去勢手術のメリットやデメリットを理解したうえで検討しないと、愛犬にとっても飼い主様にとっても良い決断はできません。
この記事では、避妊・去勢手術の重要性や目的を解説しますので、飼い主様のご検討の手助けになれば幸いです。
■目次
1.犬の避妊・去勢手術の重要性と目的
2.犬の避妊・去勢手術の適切な時期
3.避妊・去勢手術後の管理とケア
4.避妊・去勢手術のQ&A
5.まとめ
犬の避妊・去勢手術の重要性と目的
犬の避妊手術には、望まない妊娠を避ける以外にも下記のようなメリットが挙げられます。
・生殖器関連の病気の予防
・発情による性的ストレスの軽減
・マーキング、マウンティングなど問題行動となる行動を減らす
・他の犬とのトラブル防止
愛犬自身が健康に過ごしたり、人や他の犬と安全に社会生活を送っていったりするためにも避妊・去勢手術は重要です。
犬の避妊・去勢手術の適切な時期
メスの場合、1歳以内に避妊手術を受けることで高確率で乳腺腫瘍の予防ができます。
オスの場合は、生後6ヵ月以内に受けることで高確率でマーキングの予防ができます。
避妊・去勢手術後の管理とケア
・手術後の過ごし方
手術後は、抗生物質を5日間飲んでもらいます。手術後4~5日はできるだけ安静にするようにしましょう。
手術直後は一時的に食欲や元気が落ちることがありますが、徐々に回復します。数日経過しても回復しない場合や、傷あとや陰部からの出血が見られる場合は、連絡のうえ受診してください。
当院の手術は、皮膚の縫合に時間の経過と共に溶けるタイプの糸を使用するため、抜糸の必要がありません。
・肥満に注意する
避妊・去勢手術を受けると、肥満になりやすくなるため、食事量に注意が必要です。ただし、手術を受けるタイミングは成長期と重なることも多いので、むやみに食事を減らすと、その後の成長に影響します。様子を見ながら食事量を調整することが望ましく、さらにカロリー計算ができるとなお良いでしょう。しかし、カロリー計算は飼い主様が行うのは難しい場合もあるため、手術後の食事についてもぜひご相談ください。
避妊・去勢手術のQ&A
ここでは避妊・去勢手術でよくあるQ&Aをご紹介します。
・避妊・去勢手術のリスクや合併症は?
リスクのひとつに、太りやすくなることが挙げられます。また、全身麻酔による手術を行うことが一般的ですが、犬の年齢や健康状態によっては麻酔のリスクがゼロとは言い切れません。
また、一部の大型犬では1歳未満の去勢手術によって関節疾患や骨肉腫のリスクが増加することがわかっていますので、手術時期に関してはご相談ください。
・すでに成犬になっている場合手術をしても意味はない?
マーキングなどの行動に関しては、すでに犬がこのような行動を繰り返している場合、手術をしても劇的な変化を期待できないことが多いです。
しかし、生殖器関連の予防や性的ストレスを減らすことはできるため成犬になってからの手術も多くのメリットがあります。
・ペット保険は適用できる?
ペット保険は、病気や怪我をした後の治療費の一部を補償するものです。一般的に、避妊・去勢手術は適用外です。
まとめ
避妊・去勢手術は、愛犬が心身ともに健康で過ごすために大きな意味を持ちます。犬をお迎えしたら、ぜひ検討しましょう。手術すべきか悩んだり、リスクについてもっと詳しく知りたい場合は、ぜひ当院へご相談ください。
TEL:03-3609-6304
診療時間:10:00~12:00|15:00~19:00 ※受付18:30まで
休診日:日曜・祝日
住所:東京都葛飾区高砂8-30-12
駐車場:専用駐車場1台あり(病院の1階が駐車場です)
最寄駅:京成高砂駅(京成線)から徒歩5分
駅改札を出て、左の階段を下り、踏切のある道路を(バスが通っています)、踏切を背にしてまっすぐ歩きます。ひとつめの信号(角に伊勢屋さんというおにぎりやさんがあります)をとおりすぎたらすぐ、道路の左側にあります。1階が駐車場、2階が病院になっています。