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2025.11.26  猫の避妊去勢手術は本当に必要?メリット・デメリットから料金・術後ケアを解説

「室内飼いだから必要ないのでは?」と、避妊・去勢手術を迷われる飼い主様もいらっしゃるかと思います。しかし、手術は“繁殖防止”のためだけではなく、愛猫の健康や暮らしやすさを守るための大切なケアでもあります。

一方で「麻酔が心配」「かわいそうに感じる」と不安に思われるのも自然なことです。そこで今回は、避妊去勢手術の目的やメリット・デメリット、当院での手術の流れや料金まで、獣医師の視点から詳しく解説します。

■目次
1.猫の避妊去勢手術とは?目的と一般的な時期
2.避妊・去勢のメリットとデメリット
3.手術の流れと術後の注意点
4.アルファ動物病院の手術料金と安心の体制
5.まとめ

猫の避妊去勢手術とは?目的と一般的な時期

避妊手術とは、メスの卵巣や子宮を摘出する手術のことです。一方で、去勢手術はオスの精巣を摘出する手術を指します。いずれも全身麻酔下で実施します。

この手術の目的は、繁殖を防ぐことに加え、発情に伴うストレスや病気のリスクを減らし、健康に長く生きることを支えることにあります。

<手術の時期>

一般的には生後6か月前後が目安とされていますが、体格や健康状態、性成熟の進み具合などによって最適な時期は異なります。

アルファ動物病院では、診察時に成長の様子を見ながら、その子にとって最も負担の少ないタイミングを飼い主様と相談しながら検討します。避妊・去勢手術は「受けるかどうか」だけでなく「どのように受ければ安全で安心か」を一緒に考えていくことが大切です。

避妊・去勢のメリットとデメリット

避妊や去勢の手術には、健康面での大きなメリットがある一方で、麻酔や術後のケアなど注意しておきたい点もあります。ここでは「受けるかどうかを判断する前に知っておきたいこと」として、それぞれのメリット・デメリットを整理して解説します。

<メリット>

避妊・去勢には、次のような医学的・行動学的な利点があります。

・発情期のストレスを軽減できる
発情期の鳴き声や落ち着きのなさ、マーキング行動などが減り、穏やかに過ごせるようになります。

・望まない繁殖を防げる
同居猫がいる場合や外出の機会がある場合はもちろん、完全室内飼いでも、脱走などの思いがけない機会による妊娠を防ぐことができます。

・病気の予防につながる
メスでは子宮蓄膿症乳腺腫瘍、オスでは精巣腫瘍前立腺疾患の予防効果があります。
特に乳腺腫瘍は、初回発情前の避妊で発症率が大きく下がることが分かっています。

これらの効果により、高齢になってからの病気予防健康寿命の延伸にもつながると考えられています。

<デメリット・注意点>

避妊・去勢手術には、メリットだけでなくリスクや術後の変化も伴います。それらを理解したうえで判断することが大切です。

・全身麻酔を伴うため、一定のリスクがある
手術前に血液検査などで全身状態を確認し、麻酔が安全に行えるかを判断するのが一般的です。

・太りやすくなる傾向がある
手術後はホルモンバランスの変化で代謝が下がるため、食事内容やカロリー量の見直しが必要になります。

避妊・去勢手術は「必ず受けなければならない」ものではありません。猫の性格や飼育環境、飼い主様の考え方によって最適な選択は変わります。正しい知識をもとに検討し、納得して決めることが、最も安心できる選択につながります。

手術の流れと術後の注意点

初めての手術は、多くの飼い主様が不安を感じるものです。その不安を少しでも和らげられるよう、アルファ動物病院では猫の性格や体調に合わせて、次のような流れで一頭ずつ丁寧に手術を進めています。

▼事前の診察・カウンセリング
体調や生活環境を確認し、手術の時期や注意点をわかりやすくご説明します。

▼術前検査
血液検査などで全身状態を確認し、麻酔が安全に行えるかを慎重に判断します。

▼手術・麻酔管理
全身をモニタリングしながら、安全を最優先に手術を実施します。

▼回復・入院観察
麻酔からの覚醒を見守り、痛みや出血、体調の変化がないかを丁寧に確認します。

▼抜糸・経過確認
手術部位の治癒を確認し、回復の状態に応じてご自宅でのケア方法をご案内します。

<術後のケア>

手術後は、安静と観察が大切です。数日間はできるだけ静かに過ごし、食欲や排泄の様子、傷口の状態をこまめにチェックしてください。

縫合部を舐めないようエリザベスカラーを装着し、食事は少量から始めて様子を見ながら調整します。異常があれば、遠慮なくご連絡ください。

当院では、術後の食事管理やおうちでの過ごし方についても丁寧にご説明しています。「手術して終わり」ではなく、回復までしっかり寄り添うことを大切にしています。

アルファ動物病院の手術料金と安心の体制

猫の避妊・去勢手術は、どの病院で受けるかによって費用や方針が異なります。当院では、飼い主様に安心して手術をお任せいただけるよう、安全性とわかりやすさの両立を大切にしています。

<安心の手術体制>

当院では、術前検査から麻酔管理まで、すべての工程で安全性を最優先に行っています。

術前の血液検査で全身状態をしっかり確認
その子に合わせた麻酔薬を選定
手術中は心拍数・血圧・体温などをモニタリングし、全身管理を徹底

こうした体制により、麻酔リスクをできる限り抑え、安全で負担の少ない手術を心がけています。

<手術料金>

当院の手術料金には、必要な検査や処置がすべて含まれています。初めての方でも安心してご検討いただけるよう、内容を明確にしています。

避妊手術(メス):40,000円~(術前血液検査、麻酔、入院、抜糸代を含む)
去勢手術(オス):25,000円~(術前血液検査、麻酔を含む)

金額に幅があるのは、体重や年齢、使用する麻酔量などによって必要な医療処置が変わるためです。事前の診察時にお見積もりをお伝えし、ご納得いただいたうえで進めています。

費用だけでなく、安全性や術後のサポート体制も含めて比較・検討し、愛猫にも飼い主様にも安心できる選択をしていただければと思います。

まとめ

避妊・去勢手術は、愛猫の健康を長く守るうえで大切な選択のひとつです。発情によるストレスや病気のリスクを減らし、穏やかに暮らすためのケアでもあります。

一方で、麻酔や術後の管理など、不安に感じる点があるのも自然なことです。大切なのは「手術を受けるかどうか」を迷う前に「どんな準備をすれば安全に受けられるか」を知ること。正しい情報と十分な相談のもとで決めることが、愛猫にも飼い主様にも最も安心な選択につながります

アルファ動物病院では、猫一頭一頭の性格や体調に合わせた安全な手術を行い、術後のケアまで丁寧にサポートしています。「手術が初めてで不安」「うちの子に必要か知りたい」といった段階でも構いません。どうぞお気軽にご相談ください。

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TEL:03-3609-6304

診療時間:10:00~12:00|15:00~19:00 ※受付18:30まで
休診日:日曜・祝日
住所:東京都葛飾区高砂8-30-12
駐車場:専用駐車場1台あり(病院の1階が駐車場です)
最寄駅:京成高砂駅(京成線)から徒歩5分
駅改札を出て、左の階段を下り、踏切のある道路を(バスが通っています)、踏切を背にしてまっすぐ歩きます。
ひとつめの信号(角に伊勢屋さんというおにぎりやさんがあります)をとおりすぎたらすぐ、道路の左側にあります。1階が駐車場、2階が病院になっています。